2009年 06月 08日
税務事件簿 ~社員の不正~
~ある調査官の回想~
あるソバ屋に税務調査に行ったときのことである。通常であれば調査に訪問する前に、日程を先方や会計事務所と打ち合わせるのであるが、今回は前触れなく訪問したため、当然ながら先方は非常に驚いていた。飲食店は現金商売のため、前日の売上金の一部を自分のポケットに入れているであろうことを想定しているためだ。
まず、前月の売上伝票とレジペーパーの照合から始めることにした。「売上伝票」は飲食店で食事した時、お店の人が「親子丼一つ」とか書いた注文受付票のことである。お店の人はこの売上伝票を見てレジを打ち、お客様からお金をもらうわけであるから、売上伝票の記録とレジを打ったレジペーパーの記録とは一致するのが当たり前である。一致しないケースとしては、代金の精算の都度レジを打たないでお客様からお金をもらい、後でまとめてレジを売上伝票から打ち込むケースである。この売上伝票をレジにまとめて打ち込む時に、意図的に金額を少なく打ち、余ったお金をポケットに入れてしまうと、売上伝票とレジペーパーの記録は合わない。
前月の売上伝票の確認をしたのには理由があった。前月の13日に、この店に内偵調査のため食事に来ていたのである。当然13日分の売上伝票には、私が食べたかしわそばが記録されているはずであるが、それが見当たらない。なぜ載っていないのか社長を追求すると、分からないとの返事。そこで当日店に出ていた店長を事務所に呼んでもらう。しかし、なぜ載っていないかについては、店長も分からないという。
「私の食べたかしわそばの売上伝票を捨てて、その分レジを打たなかったのではないのですか?」と問いつめると、店長は、「私が売上代金をごまかしたということですか?」と真っ赤な顔をして語気を強めた。「俺は絶対にそんなことをしていない」
「店長!なぜないのか説明しろよ!」と社長は興奮気味。「なぜないって言われても、そんなこと俺だって分からね~よ」と店長。「分からね~よ、じゃね~だろ!」「何だその言い草は!」と社長。
らちがあかないので、店長には帰ってもらったが、売上の計上漏れが大いに疑われるため、仕入先からの納品書および請求書を持ち帰って、麺の仕入を集計して売上を推計することにした。その結果、1年間で約300万円、3年間にするとおよそ1千万円の売上の計上漏れが見つかったのである。
後日分かったことであるが、今回の売上計上漏れはどうやら店長の不正によるものであった。
現金商売の場合は、税金対策以上に不正対策が重要であると感じさせられた一件であった。
相続税申告の流れ①
今回からFAX通信では、相続申告の流れについて説明します。
今回は、全体の大まかな流れを解説します。
[相 続 開 始]
・ 死亡届の提出(死亡診断書を添付して、7日以内に市区町村に提出)
・ 社会保険、生命保険の手続き
・ 遺言書の有無・種類の確認
[相続放棄・限定承認・単純承認の決定]
・ 相続放棄/限定承認をする場合には、家庭裁判所に申述する。
・ 3ヶ月以内に限定承認または放棄をしなかったときは、原則として単純承認をした
とみなされます。
[所得税の申告(準確定申告)]
・ 被相続人が死亡した日までの所得を被相続人の納税地(住所地)を管轄する税務署に申告します。
[相続財産の調査・評価]
・ 不動産・預貯金・有価証券・自動車などの遺産や債務の内容を調査、確認し、遺産の評価や鑑定を行います。
[相続人による遺産分割協議/遺産分割協議書の作成]
・ 相続人間で遺産の分配方法、分割方法を決定します。
・ 協議書には、相続人全員の実印と印鑑証明が必要です。
[相続税の申告と納付]
・ 被相続人の死亡時の住所地を管轄する税務署に申告・納税します
(延納/物納の申請も同時に行います)。
~ある調査官の回想~
あるソバ屋に税務調査に行ったときのことである。通常であれば調査に訪問する前に、日程を先方や会計事務所と打ち合わせるのであるが、今回は前触れなく訪問したため、当然ながら先方は非常に驚いていた。飲食店は現金商売のため、前日の売上金の一部を自分のポケットに入れているであろうことを想定しているためだ。
まず、前月の売上伝票とレジペーパーの照合から始めることにした。「売上伝票」は飲食店で食事した時、お店の人が「親子丼一つ」とか書いた注文受付票のことである。お店の人はこの売上伝票を見てレジを打ち、お客様からお金をもらうわけであるから、売上伝票の記録とレジを打ったレジペーパーの記録とは一致するのが当たり前である。一致しないケースとしては、代金の精算の都度レジを打たないでお客様からお金をもらい、後でまとめてレジを売上伝票から打ち込むケースである。この売上伝票をレジにまとめて打ち込む時に、意図的に金額を少なく打ち、余ったお金をポケットに入れてしまうと、売上伝票とレジペーパーの記録は合わない。
前月の売上伝票の確認をしたのには理由があった。前月の13日に、この店に内偵調査のため食事に来ていたのである。当然13日分の売上伝票には、私が食べたかしわそばが記録されているはずであるが、それが見当たらない。なぜ載っていないのか社長を追求すると、分からないとの返事。そこで当日店に出ていた店長を事務所に呼んでもらう。しかし、なぜ載っていないかについては、店長も分からないという。
「私の食べたかしわそばの売上伝票を捨てて、その分レジを打たなかったのではないのですか?」と問いつめると、店長は、「私が売上代金をごまかしたということですか?」と真っ赤な顔をして語気を強めた。「俺は絶対にそんなことをしていない」
「店長!なぜないのか説明しろよ!」と社長は興奮気味。「なぜないって言われても、そんなこと俺だって分からね~よ」と店長。「分からね~よ、じゃね~だろ!」「何だその言い草は!」と社長。
らちがあかないので、店長には帰ってもらったが、売上の計上漏れが大いに疑われるため、仕入先からの納品書および請求書を持ち帰って、麺の仕入を集計して売上を推計することにした。その結果、1年間で約300万円、3年間にするとおよそ1千万円の売上の計上漏れが見つかったのである。
後日分かったことであるが、今回の売上計上漏れはどうやら店長の不正によるものであった。
現金商売の場合は、税金対策以上に不正対策が重要であると感じさせられた一件であった。
相続税申告の流れ①
今回からFAX通信では、相続申告の流れについて説明します。
今回は、全体の大まかな流れを解説します。
[相 続 開 始]
・ 死亡届の提出(死亡診断書を添付して、7日以内に市区町村に提出)
・ 社会保険、生命保険の手続き
・ 遺言書の有無・種類の確認
[相続放棄・限定承認・単純承認の決定]
・ 相続放棄/限定承認をする場合には、家庭裁判所に申述する。
・ 3ヶ月以内に限定承認または放棄をしなかったときは、原則として単純承認をした
とみなされます。
[所得税の申告(準確定申告)]
・ 被相続人が死亡した日までの所得を被相続人の納税地(住所地)を管轄する税務署に申告します。
[相続財産の調査・評価]
・ 不動産・預貯金・有価証券・自動車などの遺産や債務の内容を調査、確認し、遺産の評価や鑑定を行います。
[相続人による遺産分割協議/遺産分割協議書の作成]
・ 相続人間で遺産の分配方法、分割方法を決定します。
・ 協議書には、相続人全員の実印と印鑑証明が必要です。
[相続税の申告と納付]
・ 被相続人の死亡時の住所地を管轄する税務署に申告・納税します
(延納/物納の申請も同時に行います)。






